排除

排除

身体についても、精神についても、同じようなことが進んでいる。細かく見て、「悪」の萌芽を見つけ次第排除する。そうすれば平穏が訪れる、という思想が浸透している。

その結果、誰でも病人にできるようになり、誰でも犯罪者や反逆者の予備軍にできるようになる。

人間の心や自然界に備わっている「悪」を、細かく細かく探し、根こそぎ排除しようとすれば、最終的には「人間」がいなくなる。

あるいは全てを光で照らせば、内に闇が広がっていく。

たとえば、負の言葉は周りの心も重たくするので、つい口を閉ざしたくなる。しかし、「ネガティブなことばかり言うなよ」と誰もが負の言葉を出さない世界は、一見すると綺麗ではあっても、その内側はどんどんと淀んでいく。

果たしてそれは素晴らしい世界だろうか。

一方で、負の感情を全て大っぴらにぶつけ合う世界が健全かと言うと、溜め込まずに素直に吐き出している、という点ではある意味健全とも言えるが、やはり一定の抑制は求められるし、またその結果を直視し、その上で世の中のあり方など色々と改善していく余地はある。

第三の道を探れるかどうか。

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